父の十三回忌
父は死ぬまでとがったひとで
いつも怒ってばかりいて
何かにつけ手をあげて
しかもインテリ
星一徹がメガネかけたみたいなの
ありがとうなんて
ただの一度も言ったことが無くて
喜ばせようとしようものなら
家族みんなが哀しい思いをして
何がそんなにそうさせるのか
ずっと謎だった
その父の本当に最期のことばが
「ありがとう」
ドラマかよ!
悲しい涙じゃなくて
悔しさで一杯だった
一回くらいお酒でも呑みながら
へーお父さんも大変だったんだねー
とか言いながら
水に流したかったっての
まぁ十二年も過ぎたし今の私なら
ちょっとは理解してあげるケド
と手を合わせて
小さいビールを供えてきた
新幹線に乗って実家に帰って
家族以外には誰にも会わず
どこにも寄らなかった
たまにはいいよね










